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太陽光発電のパネル洗浄は効果がある?I-V測定と発電データで評価
洗浄前後の数字を単純比較しない
太陽光パネルの汚れは発電低下の一因ですが、洗浄前後の測定値は日射量、温度、測定時刻、影の状態でも変わります。洗浄後の電流値が低いというだけで、洗浄効果がなかったと判断することはできません。
ストリング単位で評価
I-V測定によるストリングの状態確認に加え、PCS間の相対的な発電バランスや過去の健全時データを照合します。草木の影が増えた箇所、表面汚れが残った箇所、電気的な異常が疑われる箇所を分けて評価することが重要です。
再確認までを品質管理に含める
洗浄作業の完了と、発電性能の回復確認は別の工程です。回復が十分でないストリングは、現地で表面状態、影、配線、接続状態を再点検し、必要な追加対応を判断します。
効果検証に必要なデータ
日ごとの合計値だけでは、天候の影響と区別できません。洗浄日の前後それぞれ2週間程度について、1時間ごとの発電データで比べます。
比べるときは、日射強度が一定以上(例:400W/㎡以上)の時間帯に絞り、単位日射量あたりの発電量で比較します。短期間の比較の結果なので、年間に換算して投資回収を計算する用途には向きません。
オーナー様側で計測している場合は、同じ項目・同じ時間の細かさでデータをご提供いただき、効果の報告をまとめます。
改善の目安
設置後数年手入れしていない発電所では、条件によって数%から10%程度の改善が見込めます。油や排気などの特殊な汚れでは、それ以上改善した例もあります。いずれも保証値ではありません。
パネルの汚れは、発電量の計算に使う経時変化の補正係数(JIS C 8907のKPD)を悪くする要因です。洗浄によってこれが改善し、発電量の向上が期待できます。
時期と頻度
洗浄は、黄砂が飛んでくる前の2月から、遅くとも3月初めまでがおすすめです。3〜5月は日射が強く、発電の稼ぎ時です。汚れていると朝夕の光が入りにくくなり、過積載の効果も出にくくなります。
洗浄の効果は翌年以降にも残るため、2〜3年に1度の実施が効率的です。
見た目の汚れだけで判断しない
隣地の工事などでパネルがひどく汚れて見えても、発電データでは影響が出ていないこともあります。まずは近くの同規模の発電所と発電量を比べて判断します。
固着した汚れを乾いた状態でこすり落とそうとすると、表面を傷つけるおそれがあります。固着汚れは、適切に薄めた洗剤水で洗浄します。
※一般的な解説です。個別の発電所への適用は、図面・測定結果・メーカー資料・電力会社の条件を確認のうえ判断します。